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 EARTH DAWN
Log Seat
1998,12,13(Monday)


男の子と蛇と悪魔
メンバー 種族 ディシプリン サークル
アビブー ウィンドリング イリュージニスト
ダイアモン オブシディマン ウォリャー


ヘイブンの酒場にて吟遊詩人に話しかけている。ウインドリングの話し

 僕達はナナルノイが率いる小隊、この小隊はサーペントリバーを越えてトウモロコシをとりにいくんだ。
 トウモロコシっておいしいよね。ゆでたやつにバターつけてさっ。でね、ジャーニーマンの××××が僕とダイアモンを一緒に行くように言ったんだよ。僕らがよく一緒に仕事をしてるのは言ったよね。
 そうだダイアモンはオブシディマンなんだよ。とってもめずらいしんだよ。凄いでしょ。でも、あんま喋らないんだ。

 僕らはトウモロコシの買い付けも終わって順調で退屈な旅を続けていたんだよ。僕はね他の仲間みたいに、えっとウインドリングの事だよ。あんまり親愛を表現したりしないんだ。だってそれは僕達の中では親愛の表現でも他のネームギバーにとってはエチケット違反になるからね。僕はエチケットにはちょっとうるさいんだよ。だからその時も退屈だけどナナルノイの横でおとなしくしてたんだ。
「すまないが、馬車を止めてくれ!」
 後ろの馬車のほうからダイアモンの声が響いてナナルノイはあわてて馬車を止めた。僕もすぐに空中にジャンプしたんだ。だってダイアモンが馬車を止めたって事はなにかあったって事でしょ。そしたら僕の出番じゃない。そうだ、その時面白かったのが馬車の横を歩いてたガズボッグがすんごい驚いて腰を抜かしたの。その時の顔ったらないんだよ。目をぱっちり開けちゃって鼻なんかヒクヒクさせてるんだ。なんでかって? その時僕は猫の格好をしてたから、目の前で猫が宙に浮いてるのにびっくりしたみたいね。その驚いたガズボッグ、あっオークね。ちょっと前にこのグループに入ったばっかで僕の幻装にもまだなれてなかったみたいなんだ。急にびっくりされたからこっちが驚いちゃったもん。
 あ、そうそうなんで止まったかっていったらね。僕らはサーペントリバー沿い進んでたんだけど、川岸に人間の男の子が引っかかってたんだ。なににって?  大きな岩と男の子を巻き付けてたのは大きな蛇だったんだ。僕が近付こうとしたら蛇がシャーってやって近づけないんだ。でもね、蛇はその男の子の顔をチロチロ舐めたりしてるんだ。それで僕はすぐにこの子がビーストマスターのアデプトだってわかったんだ。
 でも、男の子は気を失ってるのか死んでるのか分からなかったんだ。だって目を開けないし息をしてるのかを確かめようにも大きな蛇がじゃまして近付けないんだ。
「どうしたんです」
 ってゴロゴロした声が後ろから聞こえたの。気がついたらダイアモンがやってきていて、僕はダイアモンにいってその子を助けてって頼んだんだ。ダイアモンはうなずくとすんごく早い動きで水の上を滑っていって男の子を蛇ごと救い上げたの。蛇は怒ってダイアモンに噛みついたけど、ダイアモンはびくともしないみたい。だってダイアモンの皮膚は石で出来てるからね。 とにかく僕とダイアモンでその男の子を介抱したんだ。

「ど、どうもありがとうございます。僕の名前はセルマー‥です。この子はサムです」
 男の子は×××ぐらいの年で、川を二日ほど昇ったぐらいの村に住んでいるらしい。どっかから落っこちた見たいで落っこちる前からの‥記憶喪失? ダイアモンが言ってた。だから僕はナナルノイに提案したんだよ。
「ナナルノイ、僕らはちょっとだけ寄り道をしなければならなくなったよ」
 ナナルノイは何時もの様にささやかな抵抗をしたんだ。だってナナルノイは何時も物事が予定通りに進まなくなると悲鳴をあげるんだ。でも、それじゃつまらないし。この世の中は予定通り進まないほうが多いって事を覚えなくっちゃね。というわけで僕らは予定の道をずらして半日ほど先にある村目指して出発したんだ。一応ダイアモンがナナルノイと話して、まずは怪我をおった少年を近くの村に連れていって、あとのことはそれから考えようってことでナナルノイはokをだしたの。
 僕らは小さな村で歓迎を受けてその日を過ごした。この村にはあんまり来たときがなかったから僕の幻装にいっぱい驚いてくれてとっても楽しかったよ。でね、ダイアモンがアドバイザーの人に、えっとここのアドバイザーはドワーフのおばさんの元素魔術師だったんだよ。名前はハイザマンって言ってた。人の良さそうなかんじの人だったよ。で、この辺りの事とかセルマーの村の事とか聞いてたんだよ。僕は後でその話を聞いてね、絶対にそれはその村に様子を見に行くべきだって言ったんだ。だって、セルマーは記憶喪失とかになってるわけだし、この周辺に奴隷商人の影も見たって言うし、アデプトとしてはほっておけないだろう。
 とりあえず僕とダイアモンはセルマーの村を見に行ったんだ。セルマーとサムはまだ調子を取り戻したわけじゃないし、今回は二人で行くことにしたんだよ。そうそう、ダイアモンはナナルノイに2日ほど調べるのにここに滞在するって言ったんだよ。ナナルノイはここでも悲鳴をあげてたっけ。

 僕は何時ものようにダイアモンより少し前をくるくると飛んでいたの。なんでかって言うとダイアモンってば亀の様に歩くのが遅いんだよ。で、すいすい飛んでいると木々の影から赤茶けた屋根みたいなのが見えたの。
「おーい、ダイアモーン。もう少しで村みたいだよー」
 僕はダイアモンの方に飛びながら呼んだ。
「人気のほうはどうだ?」
 ダイアモンは僕の方を見上げながらドスンドスンって歩いてきたの。
 そろそろ夕方だなぁと、思って僕はピュッと上に舞い上がって村のほうを見た。でも、村からは煙一つ上がってなかったの。
「ちょっと僕先に見てくるね」
 僕はダイアモンの気をつけるようにって言葉を後ろに姿を鳥に変えて村に飛んでいった。村に近付いてすぐ異変に気がついて。すっごい血と腐った肉の匂いが風と一緒に僕に吹いてきたから。

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「ひどいありさまだな」
 ダイアモンが村の様子をみて一言こぼした。 村の中はまるで戦場のように人々が倒れていた。村人らしい者やならず者のようなものも倒れていた。アビブーは嫌な顔をしながら空を飛び回り村の中を飛び回った。
 ダイアモンも生存者を求め村の中を歩き回った。
「生きてる人なんて一人もいないよ」
「ああ、まるで戦場だな」
 アビブーとダイアモンは村の中心で落ち合った。二人とも村を襲ったものが何なのか気になっていた。なにかが二人に異状を知らせていた。二人は今見てきたものを話し合った。二人が気になったことは、村人全てが戦いに参加していたような形跡と、村人全員と思われる死体とそれと同数以上と思われる村人外(ならず者か奴隷商人であろう)の死体。
「なにかへんだよ。村人全員を殺しちゃったら奴隷商人じゃないし、ろくに略奪もしてないみたいじゃない」
「ああ、それに村人以外の死体が多すぎる。女や年老いたものまで戦闘に参加してるのも不自然だ」
「これってどういうことなの?」
「‥とにかく生存者を探すことだな」
 ダイアモンは大きく息をつき死体ばかり転がる村の中を見回した。
「うん、僕はもう一回周りをみてくるよ」
 アビブーは村の上空に飛び上がった。心の中では生存者は一人見つけてるのに、と思っていた。セルマーがここの唯一の生存者だ。あの子がここの村の事を思い出してくれれば何が起こったかわかる。そう思いアビブーはセルマーが思い出すきっかけになるものを探して村の周りに飛んでいった。
 ダイアモンは飛んでいくアビブーを見送ってから、もう一度見て回ろうと歩き出した。
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 この後僕とダイアモンは死体だらけの村を飛び回ったの。でね、僕は村からよそへ抜けるトンネルを見つけて、ダイアモンは怪しげなアミュレットを見つけたんだ。その頃にはもう、あたりは薄暗くなっていたから一旦戻ることにしたんだ。 村に戻るとお葬式をやっていたんだ。変でしょ?  だって昨日はそんな雰囲気はなかったんだから。で、ダイアモンがお葬式のところにいって様子を聞いたの。そしたらね、今日の夕方に夫婦で口論になって奥さんが旦那さんを刺し殺しちゃったんだって。で、その後奥さんも自分で死んじゃったんだ。全然可笑しいでしょ。いっくら、ヒューマンだってそんなに気が狂ってるとは思わないよね。そしたら、ダイアモンが
「これは、ひょっとするとあの村と関係があるのかもしれない」
 とか言い出したの。僕もその意見には賛成だったよ。よくわかんないけどね。

 あっとこの紅茶飲んでいいの?  ありがとう。

 でね、僕とダイアモンはセルマーも一緒にあの村へ行くことにしたんだ。セルマーにはつらいけど、彼もアデプトならそれに耐えるべきだってダイアモンが言ってね。僕らは死体の中、村をセルマーをつれて3人で歩いたの。セルマーは泣きながら少しづつ記憶をとりもどいていったんだ。セルマーが言うにはこの村はやっぱり奴隷商人達に襲われたらしいの。許せないよね。きっとセラの手先なんだ。
 セルマーは村の皆を助けようと頑張ったんだけど、奴隷商人達の人数が多すぎてどんどん捕まっていっちゃたんだ。それで、セルマーは隣の村に助けを呼びに言ったの。
 そう言いながら、セルマーは僕が見つけたトンネルへ僕らを案内したの。 この穴は小さくてダイアモンは通れなかったから、ダイアモンはすんごい遠回りをしてたよ。で、トンネルを抜けると谷沿い道に出たの。ここは隣の村にいく近道になってるんだって。でも、その道は途中で途切れてたの。道が崩れてたんだ。セルマーの記憶もここで終わってたから、たぶんこの崖崩れに巻き込まれたんじゃないかってね。でも、それだと村人たちになにが起こったのかやっぱり分からないんだ。
「もうすこし調べてみるか」
 ダイアモンが崩れた斜面をずるずると下りていったんだ。僕もセルマーも後に続いたんだ。そしたら何が有ったと思う? なんとそこにはホラーの祠があったんだ。穴が続いててね、気持ち悪い化物の像が置いてあったの。石像なのにすごい気持ち悪い風を吹きつけてくるんだよ。
「ここにホラーが祭られていたなら、ここが崩れたことによってホラーが目覚めたのか‥」
 ダイアモンの言葉にセルマーが泣き出した。
「そうだとすると、ナナルノイ達も危ないな」
 ダイアモンの言葉に僕もセルマーも慌てて村に引き換えしたんだ。
 村の近くで異変に気づいたんだ。だってすごい怒鳴り声とか暴れる音が聞こえてきたから。僕とダイアモンとセルマーは皆で村の人たちを押さえにかかったんだ。僕がストップ・ライト・ゼアの呪文で動けなくさせて、ダイアモンがその人たちを縛っていったの。こうすれば誰も傷つかないでしょ。ひと段落したときに僕はこの中に誰かホラーの手先がいるんじゃないかと思ったんだ。なんか回りを疑うのは嫌なんだけど、よく観察して、表面の中にあるものを見るべきだと思ったんだ。僕はセルマーからアストラル感知をしたの。セルマーのパターンはヒューマンの者だった。そして僕はヘビのサムに目を向けたんだ。
 サムの蛇のパターンのなかに歪んだなにかのパターンが絡みついてたの。それは引き込むようにグネグネと動いてるんだ。サムにホラーの力が及んでたんだ! 僕がそのことを伝える前にサムは動きだしたの。
 サムは恐ろしい凝視でダイアモンを睨んだの。ダイアモンは急に動かなくなった。僕も光の矢をだしてサムに投げつけた。 ダイアモンもこのあとサムの呪文から逃れて二人でサムを倒したんだ。一件落着なんだけど、セルマーはすごく悲しんでたよ。そうだよね。ホラーに操られてたとはいえ、もともと友達だったんどもんね。僕らはこんな事が起こらないように頑張らなくちゃいけないんだ。だってそうでしょ。幻影魔術師の僕がそうなんども騙されていたんじゃしょうがないでしょ。それに悲しいのは嫌だしね。
 こうして僕らの旅はもとのトウモロコシ運びに戻ったんだよ。
 あっそうだ! もう、一つ面白い話しがあるんだよ。あれはね僕らが‥‥(つづく)
 

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