私が冒険に出ることになったきっかけは一週間前、先生に呼ばれて渡された銀のダガーだったんです。
ダガーの柄の部分には、「夜は明けた。これからは夜明けの時代」と刻まれていて裏には私のわからない言葉で、なにか一言(多分単語だと思うんですけど)刻まれていて、そのダガーを使いこなせるようになったら先生は私を一人前と認めようと仰いました。
それから、使いこなせるようになる為のヒントとして「バラム・オードマンというドワーフの鍛冶屋」という人のことを教えてくださいました。
その後、私はまずスロール王国へ向かいました。
スロール王国の広場につくと私は道を尋ねようと、人当たりの良さそうな商人のいる露店へと足を向けました。けれど、そこは「水素の塊」と言う怪しいものが売られているところだったんです。普通水素って言うものは、特に純粋な水素の塊なんて露店で売れるようなものじゃないと思うんですよね〜。
それをものすごく悩んで悩んで買っている男の人がいて、誰か大切な人への贈り物にしようとしているみたいでした。その様子に私はつい本物じゃないといってしまって・・・。あんまり商人方が頑固なものだから、思わずその水素の塊に火をつけてみましょうか?と言ってしまいました。私もちょっと大人げなかったかもしれません。とりあえずは、商人の方がお金を返してくださったから良かったけど。
その男の人にドワーフの職人さんの職人街への道を教えてもらい、私はその方向に歩いて行く事にしました。
しばらく歩くと職人街に入ったようでした。そこで、私はさっきの商人の方の嫌がらせなんでしょうけど、大きな男の人に路地で脅されたんです。私がお金をその大きな男に渡した時に、一人の男の人が助けてくれました。すごく綺麗なエルフのソードマスターの方。
ソードマスターってツスラングの方しか見たことなかったですけど、エルフのソードマスターの方も素敵ですよね。
集まった街の方が私の探しているバラム・オードマンさんの家を教えてくださったので、エルフのソードマスターのファリングさんがその方の家まで送ってくださいました。
バラムさんの家に着くと、待っていたのはガールプ・ボールと言うバラムさんのお弟子さんでした。バラムさんはあいにく留守で、かわりにガールプさんが私が先生からいただいた銀のダガーの鑑定をしてくださる事になりました。
一週間後、私達が(ファリングさんも付き合ってくださいました)鑑定の結果を聞きにガールプさんを尋ねてゆくと、三つの知らなければならない事があると言う事がわかったとガールプさんが教えてくださいました。一つは、銀のダガーの名前。もう一つはこのダガーを作った方の名前。もう一つはガールプさんもわからないと言う事でした。
私とガールプさん、それにファリングさんはその事について調べる為に、スロール王国の図書館に行きました。
そこで、銀のダガーはサーペントリバー周辺のケーアの物だと言う事がわかりました。とにかく、どうするにしてもお金が要るというファリングさんが警備の仕事をする事になって、その間私とガールプさんはもう少し銀のペンダントについて調べようと図書館に通う事になりました。その結果、もう少し色々な事が解りました。
それが次の事です。
・裏に刻まれていた言葉はツスラングの言葉で「友愛」
・セルボスジャングル周辺のケーアから旅立った英雄の冒険談の発見
・先生の祖父は傷を負ったヒューマンの男からそれを貰ったらしい事
私とガールプさんはファリングさんと相談して、この銀のペンダントが出てくる冒険談の場所に行くことにを決めました。
その為に、サーペントリバーを中心にして交易をしているベルボさんという人の船に乗せてもらえるように交渉し行ったのだけど・・・。
ホント、ツスラングの人達って陽気っていうかなんて言うか・・・。
悪い人達ではないのだけれど、ちょっとね。
一応私達はそのベルボさんの船の護衛という事で、乗せてもらう事になりました。
それから一週間後、私達はいよいよ冒険へと旅立つ事になります。
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